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渡日治療広島委を表彰 韓国政府 在韓被爆者を支援

 韓国の被爆者を広島に招き、無償で治療している在韓被爆者渡日治療広島委員会(河村譲会長)が、韓国政府にその功績を認められ、日本の外相にあたる外交部長官表彰を受けた。27日、駐広島韓国総領事館(広島市南区)の徐張恩(ソザンウン)総領事が中区の事務所を訪ね、表彰状を手渡した。

 徐総領事は河村会長たち役員7人に「努力と成果に感謝する」とねぎらった。開業医の河村会長は「平和運動としても大事な活動。受賞を励みに、要望がある限り続けたい」と述べた。

 委員会は1984年、内科医だった河村会長の父虎太郎さん(87年、73歳で死去)たちを中心に設立された。経費を全額負担し、長年、援護の枠外に置かれてきた在韓被爆者を招いてきた。これまでに延べ569人を治療。来月も3人を受け入れる。

 発足当初から中心的役割を担ってきた金信煥(キムシンファン)代表幹事(82)も同席し、「息の長い活動が評価されたのは、全国各地の支援者の志があったから」と喜んだ。(田中美千子)

(2015年3月28日朝刊掲載)

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