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つかが描いた愛伝える 「広島に原爆を落とす日」来月公演 演出・錦織 主演・戸塚が意欲

 劇作家つかこうへいの代表作の一つ「広島に原爆を落とす日」が被爆70年のことし、広島市中区で上演される。演出に挑む錦織一清と主演を務める戸塚祥太は「多くの犠牲の上に今の幸せはある。芝居をできる感謝を込めたい」と意気込む。

 第2次大戦中、日本とロシアのハーフとの理由で南の孤島に追いやられた日本海軍のディープ山崎少佐(戸塚)。原爆を投下する役に選ばれ、エノラ・ゲイに乗り込む。

 「題名は重いが決して原爆を落とすための舞台ではない。全てのつか作品に共通する愛がメーンの物語」と錦織。恋愛が自由にならない世の中で、山崎少佐が貫く究極の愛を描く。

 戸塚も「複雑なものが絡み合う時代にいかに人を愛したか。当時をよく理解し、リアルさを出したい」。つかが込めた思いを伝えようと意欲を燃やす。

 広島公演は4月7日、アステールプラザ。入場券は完売。中国新聞社と松竹の主催。(余村泰樹)

(2015年3月28日朝刊掲載)

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