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被爆2世を会長に友の会 広島県内初 福山の42人が新団体

 福山市原爆被害者友の会が4日、発足した。市内の被爆者や被爆2世たち計42人が加わり、初代会長には被爆2世の藤井悟さん(68)=同市久松台=が就いた。広島県被団協(坪井直理事長)によると、2世が会長に就く被爆者団体は県内で初めて。被爆証言を収集、継承する活動を展開する。被爆3世にも加入を呼び掛ける方針でいる。

 被爆者27人、被爆2世15人で発足した。地域の被爆者の体験を継承する目的で、証言を収集、記録するのに加え、若者との交流を進める考え。8月6日には同市内で慰霊式の開催を検討している。

 この日、同市本町の市市民参画センターで設立総会があり、会員や県被団協の坪井理事長たち約20人が出席した。実父の被爆体験を交え、藤井会長は「私たちが被爆者の心を引き継ぐ。平和を願う人と連帯していきたい」と力を込めた。坪井理事長は「頑張ってほしい」と激励した。

 被爆者たち約500人の会員による福山市原爆被害者の会が3月末で解散。一方で、存続を求める会員も多く、賛同者が新組織を発足させることとなった。(小林可奈)

(2015年4月5日朝刊掲載)

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