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中国新聞社、ジュニアライターNYへ 10代の目線で各国の姿勢追う NPT再検討会議

 中国新聞社は、国連本部で5年に1度開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の取材のため、平和をテーマに取材・活動しているジュニアライターを2人、25日から米ニューヨークに派遣する。被爆70年の節目に10代の目線で、核軍縮に関する各国の姿勢や非政府組織(NGO)の現地での動きを追う。ジュニアライターの同会議取材は初めて。

 高校2年二井谷栞(しおり)さん(16)と高校1年溝上希(みぞうえ・のぞみ)さん(15)で、5月2日まで現地に滞在する。学生記者としてNPT再検討会議の本会議の様子や広島県主催の行事をリポート。被爆者が現地の学校を訪れて証言活動するのに同行取材する。

 広島市長が会長の平和首長会議が開くユースフォーラムでは、被爆地広島の若者としてジュニアライターの活動などを英語で発表。核兵器廃絶と平和を訴える声を届ける。現地の学校にも出向き、生徒たちと意見交換する。(二井理江)

NPT取材 若者の目で ジュニアライター2人が抱負

 中国新聞ジュニアライターが、米ニューヨークの国連本部で開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議を初めて取材する。現地で何を見て、同世代とどんな意見を交わしたいのか。出発準備を進める2人に抱負を聞いた。(二井理江)
広島女学院高2年 二井谷栞さん(16)

10代の意見聞きたい

 広島に生まれ育った私は、原爆の被害について学んできて核兵器廃絶を願うのが当たり前になっています。世界各国の人たちが、どんなバックグラウンドを持った上で、核兵器についてどう考えているのか取材したいです。

 米国では、核兵器保有について肯定的な人が多いと聞いたことがあります。現地で普通に生活している中高生に意見を聞きたい。

広島大付属高1年 溝上希さん(15)

核兵器の廃絶へ貢献

 祖父は5歳の時に被爆しました。弟とセミ捕りに行っていましたが、帽子を取りに家に戻った時に原爆が落とされたのです。屋内にいたため、放射線をたくさん浴びずに済みました。もう1人の祖父は広島から逃れていて無事でした。

 世界中の人が集まる5年に1度の大きな場で、会議の様子を記事にしたり祖父の話をしたりして核兵器廃絶に少しでも貢献したい。

 取材内容は、ジュニアライターが企画・取材する中国新聞の特集面「ピース・シーズ ヒロシマの10代がまく種」に掲載。ヒロシマ平和メディアセンターのウェブサイトにも載せ、多言語で世界に発信する。

(2015年4月6日朝刊掲載)

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