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折り鶴の「命」 しおりに再生 広島の実行委

 広島市内の平和団体などでつくる「よみがえる命 はばたけ世界へプロジェクト」実行委員会は、市から無償提供を受けた折り鶴を再利用し、しおりを作った。平和への思いを受け止めて、と市立校の全児童・生徒に1枚ずつ贈る。

 しおりは12種類。「愛があるところにこそ人生がある」(マハトマ・ガンジー)「千年の先まで風化させないこと。」(イラストレーターの黒田征太郎氏)など著名人の言葉のほか、安佐北区の口田小児童から寄せられた「8月6日とは命を考える日」の一文も選んだ。平和にちなんだ言葉にハト、原爆ドームなどの絵や写真を添えている。

 西区のNPO法人「HPS国際ボランティア」の発案で、14万枚を作成。うち約13万枚は市教委を通し、各校に届ける。残りは今夏、広島を訪れる海外政府代表たちに渡すという。同法人の佐藤広枝理事長(76)は「私も被爆者の一人。子どもたちには折り鶴に込められた思いを感じ、さらに世界へ広めてほしい」と話している。(田中美千子)

(2015年4月6日朝刊掲載)

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