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詩集「原爆の子」出版60年で集会 中区で350人参加

■記者 山崎雄一

 広島で被爆した少年少女の体験詩集「原爆の子」の出版60年を記念する集会が5日、広島市中区の原爆資料館であった。市民約350人が、被爆体験の継承へ理解を深めた。

 執筆者と研究者が講演し、当初は出版目的ではなかったことなどを伝えた。手記を寄せた早志百合子さん(74)は「見たまま感じたままを素直に書いた。原爆によって、愛する家族がどうなるか想像してほしい」と訴えた。

 編集した故長田新・広島大名誉教授の教え子たちでつくる「『原爆の子』をうけつぐ会」が企画した。同会は7月から、県民を対象に感想文を募る。参加した府中小6年吉田圭太郎君(11)は「詩集を読んで平和について考えたい」と話していた。

(2011年6月6日朝刊掲載)

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