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岸田氏、NPTで演説へ

 岸田文雄外相(広島1区)は7日、中国新聞など報道各社とのインタビューで、米ニューヨークで27日に開幕する核拡散防止条約(NPT)再検討会議で演説することを明らかにした。日本の外相が演説するのは10年ぶり。核軍縮・不拡散に向けた日本の取り組みをアピールする意向で、「核兵器のない世界に向け一歩でも前進させたい」と意欲を示した。

 演説は開幕日の予定。内容について岸田氏は、核兵器保有国による透明性の向上など、日本が主導する軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)が提案している文書を基に検討するとした。

 再検討会議の合意文書にNPDIの提案を反映させるため、事前に核保有国に働き掛ける方針も表明。14、15日にドイツである先進7カ国(G7)外相会合で、米英仏の各国外相に直接理解を求めるという。

 一方、オーストリアが核兵器禁止を求め、国連加盟国に賛同を呼び掛けている文書には、最終的に態度を明確にしない考えを示唆した。「賛成、反対(を明らかに)する必要があるのか。現実的、実践的な取り組みや、保有国と非保有国の協力を大事にする立場が重要だ」と述べた。

 また岸田氏は、平和首長会議が27日、再検討会議の会場近くで開く「ヒロシマ・ナガサキアピール集会」に出席する意向も示した。(藤村潤平)

(2015年4月8日朝刊掲載)

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