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「被爆」伝承を決意 50人委嘱式 広島市

 被爆者の記憶を次代に語り継ぐ「被爆体験伝承者」が9日、誕生した。約3年にわたる広島市の研修を受けた30~76歳の男女50人。20日から毎日、講話会などで、あの日の惨状と核兵器廃絶への願いを広める。

 伝承者のうち42人が中区の広島国際会議場を訪れ、広島平和文化センターの小溝泰義理事長から委嘱書を受け取った。研修で個別に体験を伝えた被爆者たちも同席し、原爆の新たな語り手の登場を喜んだ。

 被爆者の高齢化が進む中、市は2012年度から伝承者の養成事業に取り組んでいる。市は1期生のデビューに合わせ、20日から毎日、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(中区)で伝承者による講話会を開く。無料で、予約不要。学校などからの派遣要望にも応じる。原爆資料館啓発課Tel082(541)5544。(田中美千子)

(2015年4月10日朝刊掲載)

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