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被爆者「核廃絶進めて」 ピースボート航海 NPTに訴えも

 世界各地で被爆体験を伝えるため、非政府組織(NGO)ピースボートの航海に参加する広島、長崎の被爆者たちが10日、12日の出港を前に東京都内で記者会見し、抱負を語った。

 「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」に参加するのは8人。最年長で、広島で被爆した三宅信雄さん(86)=埼玉県志木市=は、被爆70年の節目の年の参加に「核兵器の非人道性への国際的な関心が高まり、核拡散防止条約(NPT)再検討会議もある重要な年。核軍縮ではなく核廃絶を進めないといけない、と訴えたい」と強調した。

 8人は10日、外務省から非核特使に任じられた。航海にはユース非核特使の大学生ら3人も同行する。

 8回目の今回は横浜港を出港し、約3カ月かけて24カ国を訪ねる。各地での証言活動に加え、平和首長会議と連携し、10カ国の加盟都市の子どもと対話するプロジェクトに初めて取り組む。27日に米ニューヨークで始まる再検討会議にメッセージを届けることも計画している。(城戸収)

(2015年4月11日朝刊掲載)

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