×

ニュース

英連邦軍の理解深めて 都内で写真展 戦後の呉捉える

 戦後、広島県呉市などに進駐した英連邦軍が撮影した写真の展示が、東京都千代田区の昭和館で開かれている。11日、呉市史の編さんに携わってきた広島国際大非常勤講師の千田武志さん(68)が講演し、「東京で知られていない英連邦軍について理解を深めてほしい」と呼び掛けた。

 呉と東京を写した約100点を展示。子どもと遊ぶ兵士や呉市役所の焼け跡、配給待ちの列に並ぶ市民たちを捉えている。終戦直後を撮影した写真は国内が混乱期だったため、あまり残っていないという。

 千田さんは、呉市に英連邦軍が進駐した理由や日本人との交流などを解説。「当初は米軍が進駐したが、中四国は英連邦軍に任された。その連邦軍にはオーストラリアやニュージーランド、インドの兵士もいた」と話した。

 昭和館は3年前から、オーストラリア戦争記念館から写真の購入を始め、285点を所蔵。写真の展示は今回が初めてで、5月10日まで。(清水大慈)

(2015年4月12日朝刊掲載)

年別アーカイブ