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平和記念式典 過去最多の55ヵ国参列

■記者 森田裕美

 広島市は23日、8月6日に平和記念公園(中区)で営む原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)の概要を発表した。中国やロシアなど55カ国が出席の意向を寄せており、過去最高だった昨年の42カ国を上回りそうだ。

 市は核保有国を含む144カ国に参列を要請した。核保有国の中国は初の参列で、中国総領事館(大阪)の領事が出席する。同じ保有国はロシアも9年連続で、大使館(東京)の参事官が列席する。国連からはセルジオ・ケイロス・ドアルテ軍縮担当上級代表が出席、潘基文(バンキムン)事務総長のメッセージを代読する。

 就任後、初の原爆の日を迎える福田康夫首相の参列については、調整中という。

 式典は午前8時から45分間。原爆慰霊碑に原爆死没者名簿を納め、原爆投下時刻の8時15分、遺族代表の廿日市市職員西寿実さん(47)=広島市西区=と、こども代表の川内小六年倉西桃子さん(11)=安佐南区=が「平和の鐘」をつく。

 続いて秋葉忠利市長が平和宣言。吉島東小6年本堂壮太君(12)=中区=と、幟町小6年今井穂花さん(11)=西区=が「平和への誓い」を読み上げる。

 今年で建立50周年の「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんの母校に通う今井さんは「禎子さんを通じて原爆の恐ろしさを学んだ。世界に向けてヒロシマの子どもの平和への思いを伝えたい」と語った。

(2008年7月24日朝刊掲載)

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