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広島五輪断念 JOCに報告 松井市長

■記者 五反田康彦

 広島市の松井一実市長は13日、東京都渋谷区の日本オリンピック委員会(JOC)を訪れ、竹田恒和会長に2020年の夏季五輪招致を断念したことを正式に報告した。2009年10月から続いた広島五輪の招致検討は完全に白紙となった。

 会談は非公開で、松井市長はこれまでの計画では実現への具体的戦略がない点や、広島アジア大会での借入金の償還が続いている事情をJOC側へ説明したという。会談後、記者団に対し「予算に余裕がない。(招致活動をしても)息が切れる可能性が高い」と強調し、「(五輪断念の選挙公約を果たして)一つ肩の荷が下りた」と述べた。

 竹田会長は「前市長の計画では無理があるということだった。残念だが、大都市ではない広島が一度、開催意向を示したことは意義がある」と話した。

 松井市長は市長当選後の4月20日にJOCを初訪問し、招致断念の方向性を報告。5月22日には五輪招致検討委員会を廃止している。

(2011年6月14日朝刊掲載)

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