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島根2号機に設置へ ヨウ素「除去」フィルター 中電が月内

 中国電力は17日、島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)の再稼働に必要なフィルター付き排気(ベント)設備のうち、ガス状の放射性ヨウ素を除去するヨウ素フィルターを今月中に取り付けることを明らかにした。設備全体の完成は、本年度上期内としている。

 この日、同市であった島根、鳥取県と原発30キロ圏の6市向けの説明会で示した。ベントは原発事故時に原子炉格納容器の圧力を下げるための排気の際、放射性物質を薄める設備。ヨウ素フィルターの取り付けで、放射性ヨウ素を取り除くための主要設備はほぼ完成となる。

 一方で、2号機の新規制基準への適合性審査を進めている原子力規制委員会は、ベント設備内で放射性ヨウ素を取り除く薬液が漏れた場合の回収ルートの設置などを求めている。

 説明会後の取材に対し、中電島根原子力本部の長谷川千晃副本部長は「フィルターが入るだけで完成ではない。規制委の指摘への対応もある」としている。(秋吉正哉)

(2015年4月18日朝刊掲載)

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