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地球規模での核問題解決を 日米露の高校生討論

 日本、米国、ロシアの高校生による「クリティカル・イッシューズ・フォーラム(CIF)」国際会議のパネルディスカッションが広島市内で開かれ、核軍縮における若者の役割について話し合いました。

 パネリストは3カ国5校の5人。核軍縮、廃絶(はいぜつ)に関する経験を含めた自己紹介の後、会場からの質問に答えました。

 米国人から「ロシアと米国間での緊張(きんちょう)は解けておらず、核問題も未解決のままだが、どうすればいいのだろうか」という質問が出ました。イーサン・マーさん(米国)は「第2次世界大戦では敵国同士だったが、今は特別な関係となっている日本と米国を学ぶべきだ」と回答。バレリア・セルコバさん(ロシア)は「会議や国際交流を通して、相手を理解することが重要」と答えていました。

 「広島を訪ねる人々に何を伝えたいか」という問(と)い掛(か)けに、キャパー結生(ゆいな)さん(広島)は「この70年間、原爆ドームは保存されているが、被爆者にとってはつらい過去を思い出してしまうものでもある。ドームがあるのが当たり前ではないことや、被爆者の苦悩(くのう)や問題についてもきちんと伝えたい」と被爆者の目線に立って語っていました。

 私は、核超大国の米国、ロシアにも核廃絶に肯定的(こうていてき)な意見を持つ若者がいることを知り安心しました。今後は国という概念(がいねん)を捨て、地球規模で問題解決を考えるべきだと感じました。(高1溝上希)

(2015年4月20日朝刊掲載)

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