×

ニュース

上関原発「凍結」意見書 田布施町(山口)議会可決へ

■記者 堀晋也

 山口県田布施町議会(定数13)は14日、全員協議会を開き、同県上関町への原発建設計画の凍結を求める意見書案を定例会最終日の21日に上程し、全会一致で可決することを申し合わせた。田布施町は建設予定地から20キロ圏にかかり、電源立地地域対策交付金の交付対象となる周辺市町の一つ。

 意見書案は、上関原発建設計画は安全性が確立されるまで凍結する▽福島第1原発の事故原因を徹底究明し安全対策へ反映する▽自然エネルギーを利用した発電計画を早急に取り組む―など5項目を二井関成知事や首相らに求める内容。谷村善彦議長は「原発に対する不安など、住民の声を県や国に届けたい」と説明した。

 上関原発建設計画では、同原発は2012年度の本体着工を予定。同町は着工年度以降、電源立地地域対策交付金15億6800万円が交付される見通しとなっていた。

 上関原発の予定地から30キロ圏にかかる5市4町のうち、同交付金の対象の2市4町では、周防大島町の議会が16日の本会議で「安全性の確立されていない上関原発建設は認められない」とする意見書案を全会一致で可決する見通し。交付対象外の3市では周南市議会が「中止」、下松市議会が「凍結」を求める意見書案を可決している。

(2011年6月15日朝刊掲載)

年別アーカイブ