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戦争や震災 世相を描く 三次市吉舎で古森さん個展

 社会問題などをテーマにした広島県府中市上下町の画家古森旭さん(83)の作品を集めた「古森旭絵画展」が、三次市吉舎町の美術館あーとあい・きさで開かれている。5月10日まで。

 古森さんが、1965~2013年にかけて描いた58点が並ぶ。ベトナム戦争や公害、東日本大震災など制作当時の世相を映し出している。

 「防護服の人たち」は、東京電力福島第1原発事故後に、現場で働く作業員を写実的に描いている。靴や戦車に踏まれた地面から苦しみの表情を浮かべた人が顔をのぞかせる「踏み荒らされた地・2013」は、戦争やテロ、基地問題などで苦しむ民衆を表現している。

 古森さんは「絵の題材は尽きない。社会問題を考えるきっかけにしてもらえれば」と話している。一般400円、65歳以上300円、高校生以下、障害者手帳所持者と介助者は無料。27日は休館。(城戸良彰)

(2015年4月23日朝刊掲載)

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