×

ニュース

原発 意見書案 宇部市議会も可決 

■記者 浜村満大

 宇部市議会(定数28)は定例会最終日の16日、原発に関する意見書案を、棄権1人を除く全員の賛成で可決した。安全性が確立されるまで、山口県上関町への建設計画を含む新設や増設の計画を推進しないよう求めている。二井関成知事や菅直人首相たちに送付する。

 意見書は「原発設備の安全強化を図ることが優先されるべき課題」と指摘。「福島第1原発の事故原因が究明され、安全性が確立されるまで、上関原発建設をはじめ新設および増設計画を推進しない」よう訴えた。安全に関する「指針」や「制度」などの速やかな見直し、長期的なエネルギー政策の策定なども求めている。

 可決後、杉山孝治議長は「まずは原発に対する安全確保を進めるべきだ。市民の賛同を得られると考えている」と話した。

 採決は中国電力の社員でもある柴田敏彰氏が退席し、棄権。柴田氏、議長を除く26人で行われた。柴田氏は「意見書を出すこと自体が時期尚早。福島の事故が収束し、原因が分かった後で出すべきだ」と説明した。

(2011年6月17日朝刊掲載)

年別アーカイブ