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ヨウ素フィルター設置 島根2号機 再稼働へ設備ほぼ完成

 中国電力は27日、島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)の再稼働に必要なフィルター付き排気(ベント)設備に、放射性ヨウ素を取り除くヨウ素フィルターを設置した。放射性物質を除去する主要設備がほぼ完成した。

 円筒形のフィルター(直径約3メートル、高さ約5メートル、重さ約20トン)をクレーンでつり上げ、2号機そばの地下施設内に据えた。今後取り付ける内部の吸着剤を通すことで、昨年8月に搬入した4基のフィルター装置では除去が難しい放射性物質を98%取り除けるという。ヨウ素フィルターの取り付け作業は国内初。原発30キロ圏の島根、鳥取県と両県5市の職員計19人も見学した。

 ベントは、原発事故時に原子炉格納容器の圧力を下げるため、放射性物質を薄めて蒸気を排出する設備。新規制基準で設置が義務付けられている。(秋吉正哉)

(2015年4月28日朝刊掲載)

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