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被爆者「ノーモア」 国連本部展で証言活動 NPT会議 平和訴え

 日本被団協が国連本部ロビーで開催中の原爆展会場で27日、渡米中の広島、長崎の被爆者らによる証言活動が、NPT再検討会議開幕に合わせ始まった。被爆者らは「ノーモア・ヒロシマ、ナガサキ」と訴えた。 (ニューヨーク発 山本慶一朗)

 大やけどをした被爆者のパネル前に立った金沢市の西本多美子さん(74)は、4歳の時に広島で被爆し、がれきの中から親に助け出された体験を紹介。熱心に聞いたニューヨークの小学生ローレンツ・ルイス君(9)は「原爆の怖さを学校の友達に広めたい」と話した。

 原爆展は、広島、長崎両市との共催で2005、10年に続き3回目。負傷した被爆者や崩壊した広島・長崎の写真のほか、福島第1原発事故のパネルなど計約50枚を23日から5月末まで展示、原爆や原発事故など核の被害を伝えている。

 午後には岸田文雄外相も見学。夕方開かれた式典では松井一実広島市長やアンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表が演説し、行き交う国連職員や各国外交官らが足を止めて聞き入った。

 証言活動は交代で、4月29日まで連日行われる。

(2015年4月29日朝刊掲載)

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