×

ニュース

日米同盟強化で一致 共同会見 中国をけん制

 安倍晋三首相は28日午後(日本時間29日未明)、米ワシントンのホワイトハウスでオバマ大統領との会談に続き、共同記者会見に臨んだ。両首脳は国際秩序の構築に向けた日米同盟の強化で一致。「力による現状変更は認めない」との立場を鮮明にし、活発な海洋進出を進めている中国をけん制した。 (ワシントン発 城戸収)

 集団的自衛権の行使容認を反映した新たなガイドラインをめぐり、日本国内には「米国の戦争に巻き込まれる」との根強い懸念がある。こうした指摘に対し、首相は「レッテルを貼るような議論は大変残念だ」と述べ、法的裏付けとなる安全保障法制整備について国民に丁寧に説明する考えを示した。

 オバマ氏は、日本の集団的自衛権行使容認を「同盟の能力を引き上げる」と歓迎。沖縄県・尖閣諸島が米国による日本防衛義務を定めた日米安保条約第5条の適用対象だと、あらためて明言した。

 海洋進出を進める中国を念頭に、首相は「一方的な現状変更の試みにも一致して断固反対する」と表明。オバマ氏は「中国のやり方は間違っている」と批判する一方で、「強い日米同盟が挑発と見なされるかと言えば、答えはノーだ。中国の平和的台頭は支持する」とも述べた。

(2015年4月30日朝刊掲載)

年別アーカイブ