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被爆地つなぐ龍の舞 長崎の生徒 3日パレード 2015ひろしまFF

 長崎市の長崎女子高の生徒が、2015ひろしまフラワーフェスティバル(FF)に初参加し、地元の伝統芸能「龍(じゃ)踊り」を3日のパレードで披露する。被爆70年の節目のFFに、被爆地長崎の若者が彩りを添える。

 龍踊りは、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る神事として、江戸時代に中国から伝わったとされる。月に見立てた金の玉を操る「宝珠」役1人と、長さ約20メートルの龍体(じゃたい)を操る龍衆(じゃしゅう)10人の計11人が一組になって踊る。太鼓や銅鑼(どら)、長ラッパを演奏して龍の鳴き声や雨、雷を表現する。

 出演するのは龍踊部の2、3年生47人。03年に創部し、全校生徒の約2割が所属する日本で唯一の女性龍踊りグループだ。毎年2~3月に開かれる長崎ランタンフェスティバルに出演している。

 FFの「花の総合パレード」で3日正午ごろから、赤い龍2体を操りながら広島市中区の平和大通りを練り歩く。重さ100キロを超える龍体を棒で支えるため、部員はまめやあざをつくりながら練習に励む。

 部長の森姫華さん(17)は「祭りに参加できるのは平和の証し。見てくれるたくさんの人に感動を届けたい」と意気込む。顧問の前田洋教諭(50)も「広島、長崎両市にとって意義深い年に参加できて光栄。平和交流の一助となれれば」と話している。(加茂孝之)

(2015年5月1日朝刊掲載)

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