×

ニュース

岸田外相がキューバ入り 日本の外相では初 関係強化呼び掛け

 岸田文雄外相は4月30日午後(日本時間1日未明)、日本の外相として初めてキューバ入りし、両国の経済協力の進展などに向けた外交をスタートした。キューバ側も、今回の訪問に合わせて主要紙が岸田氏の大型インタビュー記事を載せるなど歓迎ムードを演出した。(ハバナ発 藤村潤平)

 岸田氏は初日、首都ハバナのホテルでキューバ日友好議員連盟のグティエレス会長と会談。「この訪問をきっかけに、2国間関係を1段階引き上げていきたい」と呼び掛けた。グティエレス氏は「引き続き両国の関係強化に貢献していく」と応じた。

 グティエレス氏は、国内で医薬品製造などの企業グループ総裁を務めている。岸田氏は、医療分野に関心がある日本企業の関係者が今回の訪問に同行していることを紹介し、「経済関係の強化に協力してほしい」と要請した。

 またキューバの共産党機関紙「グランマ」は、同日付で岸田氏の書面インタビューをほぼ1ページ使って掲載した。岸田氏は、キューバ革命の指導者フィデル・カストロ前国家評議会議長(88)の2003年の広島訪問に触れて「原爆資料館には訪問時の写真と平和へのメッセージが今も飾られている」と話し、被爆地である地元とのつながりをアピールした。

(2015年5月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ