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日米初共催「絆深める」 岩国基地祭 航空ショー復活 両トップ、意義を強調

 岩国市の米海兵隊岩国基地と海上自衛隊岩国基地が初めて共催した、3日の「航空基地祭・日米親善デー」。日米防衛協力指針(ガイドライン)の改定で連携強化が進む中、両基地は「絆を深める」機会と位置付ける。航空ショーの3年ぶりの復活で多くの観客が訪れた。(野田華奈子、大村隆)

 雨天にもかかわらず、県内外から家族連れや航空ファン約16万5千人が来場した。英国拠点の「ブライトリング・ウィングウォーカーズ」も日本でショーを初披露。岩国市南岩国町の会社員田原伸吾さん(45)は「心待ちにしていた」と飛び回る機体に望遠レンズを向けた。空母艦載機や自衛隊機の地上展示もあった。

 報道陣の取材に応じたロバート・ブシェー司令官は、「2国間の協力関係を理解してもらえたと思う」と強調。海自第31航空群の大瀬戸功群司令は「日米の絆も深まる」と共催の意義をそれぞれ語った。

 一方、基地機能強化に反対する市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」はこの日、基地内でフィールドワークを実施。講師の久米慶典さん(59)=岩国市麻里布町=は、「ガイドライン改定で自衛隊が米軍の戦争に連れて行かれる。岩国はその拠点になるかもしれない」と懸念を示した。

(2015年5月4日朝刊掲載)

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