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被爆建物を巡り当時の惨状知る 広島市内

 原爆犠牲者の慰霊碑や被爆建物を巡る「ピース・ウオーク」が4日、広島市内であった。被爆者たちでつくる「旧被服支廠(ししょう)の保全を願う懇談会」が企画。約60人が参加し、被害の実態を学んだ。

 4班に分かれ、平和記念公園(中区)を出発。市医師会の殉職碑など平和大通り沿いの慰霊碑を訪ね、被爆直後に救護所となった旧陸軍被服支廠(南区)まで約4キロ歩いた。

 被服支廠では、ここで被爆した懇談会の中西巌代表(85)=呉市=が「負傷者が押し寄せ、死者は次々と火葬された」と証言=写真。市が会の要望を受けて3月末に設けた被爆状況の説明看板も紹介した。

 東区の佐伯利明さん(67)は「被害を後世に伝えるため、被爆建物を残す大切さをこれまでより一層感じた」と話していた。

(2015年5月6日朝刊掲載)

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