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7月原爆展へ活動本腰 被爆二世の会、体験継承の担い手 島根県総会でアピール

 島根県被爆二世の会(松浦広昭会長)は、被爆体験継承に向けた活動を親の世代から引き継いだ。被爆70年のことし、県西部にも交流の輪を広げようと、15日に大田市である県原爆被爆者協議会(原美男会長)の総会で、7月25、26日に松江市の県民会館で開く原爆展をアピールする。(西村萌)

 県のまとめによると、県内の被爆者数は1225人(3月末現在)で、平均年齢は85・33歳。同協議会は、体調に不安のある人も多く、各地から集まるのが難しくなったとして、体験の継承に向けた活動などを二世の会に託した。

 二世の会は2009年12月に発足した。昨年8月、ことしの70年記念事業として、7月の展示会開催を決定。写真や手記のパネルを用意、被爆した弁当箱などの遺品も展示する。県内の被爆者が描いた絵も並べる。一角には談話スペースを設置。2世同士の交流を深め、被爆者の証言を聞く場にする。

 同協議会の原会長(87)=松江市玉湯町=は「子ども世代の頑張りは私たちの希望。バトンタッチした活動をできる限り支援する」と話す。

 二世の会は原爆展に向け、同協議会の各地区の会員に協力を依頼し、2世にも参加を呼び掛ける。二世の会の松浦会長(66)=同市浜佐田町=は「親たちの代わりに原爆の恐ろしさを後世に伝えないといけない。被爆2世、3世にぜひ来てもらいたい」としている。

 県原爆被爆者協議会総会は、15日午前11時から大田市長久町の県央保健所である。

(2015年5月15日朝刊掲載)

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