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戦艦陸奥の悲劇学ぶ 山口県周防大島で海自幹部候補生

 海上自衛隊幹部候補生学校(江田島市江田島町)の学生たち約150人が15日、太平洋戦争中に岩国市柱島沖で謎の爆発で沈没した戦艦陸奥の乗組員の遺品を展示する周防大島町伊保田の陸奥記念館を見学した。

 海自隊の練習艦2隻で伊保田沖に到着した一般、医科歯科課程の計111人や練習艦の乗組員35人が2班に分かれ入館。周防大島観光ボランティアガイドの会会長の高田寿太郎さん(83)が陸奥の模型や海底からの引き揚げ品の並ぶ館内を案内し、「生存者や遺族が高齢化している。悲劇の歴史を受け継いでほしい」と呼び掛けた。

 学生たちは、陸奥乗組員の手紙や写真を熱心に見て回った後、近くの慰霊碑前で黙とうして犠牲者の冥福を祈った。一般幹部候補生課程の冨沢興仁(さきひと)海曹長(23)は「過去を忘れず教訓にしたい」と話した。

 旧海軍の陸奥は1943年6月8日、伊保田から約3キロの柱島沖で爆発し沈没。1121人が犠牲となった。(久行大輝)

(2015年5月16日朝刊掲載)

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