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政府代表団を強化 「被爆地訪問」記述回復へ 岸田外相

 岸田文雄外相は15日の記者会見で、米ニューヨークで開かれているNPT再検討会議に次官級の杉山晋輔外務審議官を派遣すると発表した。最終文書の素案段階で削除された、世界の指導者たちへの被爆地訪問を要請する記述の回復に向けて巻き返しを図る構えだ。

 杉山氏のほか、吉川元偉国連大使も政府代表団に加え、現地の体制を強化する。22日に会議が閉会するのを踏まえ、岸田氏は「核軍縮・不拡散の推進に向けたわが国の提案が最終文書に盛り込まれるよう、引き続き外交努力を続ける」と強調した。

 最終文書の素案では、世界の指導者たちに広島、長崎への訪問を呼び掛ける部分が削除された。歴史認識問題をめぐり、日本への反発を強める中国の意向が反映されたとみられている。(城戸収)

(2015年5月16日朝刊掲載)

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