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被爆電車で巡る「軍都広島」

■記者 教蓮孝匡

横川-白島 50人参加

 被爆した路面電車に乗って「軍都広島」の遺跡を巡る講座が2日、広島市であった。約50人が戦前の広島の歴史を学んだ。

 電車は横川駅(西区)から白島(中区)まで運行した。被爆者で原爆資料館のピースボランティア今田洋子さん(67)が案内役を務めた。中区の県庁付近では西練兵場や中国憲兵隊司令部があったことを紹介した。

 参加者は白島で下車した後、広島城内の中国軍管区司令部跡の地下壕(ごう)に入り、任務中に被爆した女学生の手記を参加者が朗読。平和への思いを新たにした。

 講座は、子どもへのお話し会などに取り組む市内の女性たちが主催した。参加した南区の大学非常勤講師藤本正昭さん(69)は「遺跡に触れ、今の平和都市とは違う一面を実感した」と話していた。

(2011年7月3日朝刊掲載)

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