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平和公園 人にもっと優しく 歩道整備へ市に提言書 市民ら20人、点字ブロックや段差点検

 広島市の市民や学生たち有志約20人が17日、平和記念公園(中区)や周辺を訪ね、障害者や高齢者にとって安全で歩きやすい環境かどうかを調べた。来訪を遠のかせかねない「バリアー」をきめ細かく点検し、改善に向けた提言書を市に届けた。(山本洋子)

 バリアフリー点検などを続ける市民グループ「きらきら☆HIROSHIMA」が「平和公園みなおし隊」として企画。参加者は約2時間、車いすなどに乗って公園内や元安川沿いの遊歩道を巡り、点字ブロックや案内表示の充実度、段差の程度などを評価した。

 「段差が多い」「歩道が蛇行して危ない」など指摘が相次ぐ。車いすを押した広島都市学園大1年山本克志さん(34)=安佐南区=は「段差に気付かずひやっとした」。視覚障害者の臼井利明さん(42)=同=は「原爆慰霊碑や原爆ドーム周辺に点字ブロックが少ない。残念」と話した。

 参加者は点検後、点字ブロックの新設や遊歩道の整備を求める提言書をまとめ、市緑化推進部の担当者に手渡した。同部は「公園内トイレの建て替え計画などに反映させたい」としている。グループ副代表で車いす利用者の藤井邦隆さん(67)=中区=は「地道に声を届けて、世界に誇れる公園にしたい」としている。

(2015年5月18日朝刊掲載)

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