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安全対策説明求める オスプレイ着陸失敗 国に中国地方知事会 きょう共同文書

 中国地方知事会は18日、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが米ハワイ州で着陸に失敗した事故などを踏まえて、政府に対し、安全対策の十分な説明を求めるアピールを採択すると決めた。19日に岡山市中区で開く知事会議で、共同文書にまとめる。

 原案では、2012年にモロッコや米フロリダ州でも墜落事故があったオスプレイについて「住民の安全性への懸念は払拭(ふっしょく)されていない」と指摘。事故の再発を防ぐための安全対策について、関係自治体や住民が納得できる十分な説明を求める。

 オスプレイは現在も、訓練のため米海兵隊岩国基地(岩国市)を経由する。「13年に岩国基地へ飛来した時と比べて、訓練計画の詳細が明かされていない」として、飛行ルートや頻度などの説明も要求する。

 日米両政府が今月12日、米軍横田基地(東京)への17年からの配備を発表した空軍特殊作戦部隊用のCV22オスプレイでは「仮に中国地方へ影響が及ぶ場合、適切に情報提供をする」よう盛り込む。各地で騒音被害が報告される米軍機の低空飛行訓練については、騒音測定器の設置による実態把握などを主張する。

 知事会議ではこのほか、広島市の土砂災害や岩国市と山口県和木町の大雨被害など昨年8月の豪雨災害を受けた防災・減災対策の推進などを要望事項に決める予定だ。(村田拓也)

(2015年5月19日朝刊掲載)

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