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吉宗ゆかりの苗 平和を願い植樹 広島市、全国東照宮連と交流

 広島市と全国東照宮連合会(栃木県日光市)は19日、江戸幕府8代将軍、徳川吉宗ゆかりのフウの苗木2本を中区の中央公園に植えた。日光東照宮(日光市)に祭られ、太平の世を築いた初代家康(1542~1616年)の没後400年を祝う連合会の記念事業の一環。

 フウはマンサク科の落葉樹。吉宗が1700年代に中国から取り寄せ、江戸城にあった1本の種から育った2世が日光東照宮に植わる。今回の苗木は2世の種から育てた3世という。

 ことしの広島の被爆70年にも合わせ、連合会から市へ寄贈。この日、中央公園内の広島城北側に、松井一実市長と連合会副会長で広島東照宮(東区)の久保田訓章(のりあき)宮司(82)たちが高さ約2メートルの苗木2本を植えた。

 市からも交換に被爆アオギリの苗木2本を贈り、6月に日光東照宮の境内に植えられる。被爆者でもある久保田宮司は「どちらの苗木もしっかりと育ち、平和を伝える役目を担ってほしい」と願った。(菊本孟)

(2015年5月20日朝刊掲載)

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