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終戦70年 体験継承誓う 井原市が戦没者追悼式 遺族連合会 語り部活動さらに力

 岡山県井原市は19日、市戦没者追悼式を同市井原町の市民会館で開いた。終戦から70年の節目を迎え、遺族333人は第2次世界大戦などで亡くなった市出身者2114人を悼み、恒久平和に向けて、戦争体験を次世代に継承することなどを誓った。(小川満久)

 式では、全員で国歌斉唱した後、黙とう。滝本豊文市長が「先の大戦が終わりを告げ70年となる。今日の平和と繁栄は、尊い犠牲の上にあることに思いを致し、心からご冥福を祈りたい」と式辞を述べた。

 市遺族連合会の青木節男会長(80)は、2012年度から続ける市内の小学校での語り部活動について紹介。「遺族の高齢化が進む中、戦争体験を風化させないためにも、次世代に自分たちの実体験を積極的に伝えたい」と話した。

 遺族は「井原市戦没者之霊」と記された標柱が置かれた壇上に登り、献花台に白菊をささげて手を合わせた。会場には戦没者の遺影や、遺族たちから戦争体験を聞いた児童の感想文も展示された。

(2015年5月20日朝刊掲載)

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