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「被爆地の声 届けたい」 高校生平和大使 可部の下岡さん

■記者 教蓮孝匡

 核兵器廃絶の訴えを世界に届けようと、長崎市の被爆者団体などが選ぶ「高校生平和大使」の一人に広島市安佐南区の可部高3年下岡三都穂さん(17)が選ばれた。8月にスイスの国連欧州本部を訪れ、被爆地のメッセージを伝える。

 下岡さんは8月17日から8日間、長崎や岩手など6県の高校生11人とスイス、オランダの5都市を訪問。国連欧州本部では、核兵器のない世界の追求を呼び掛けるスピーチをし、署名を提出する。スイス・ベルンでは原爆被害や東日本大震災を伝える街頭写真展を開く。

 高校生平和大使は1998年、被爆者団体などでつくる実行委員会が開始。全国の高校生を毎年募り、これまで計58人を国連などに派遣した。下岡さんは県内の高校生で3人目。今年は東日本大震災で被災した岩手県からも選ばれている。

 5日、市役所で記者会見した下岡さんは「原爆の恐ろしさと平和の尊さを実感している被爆地の声を届けたい」と話した。

(2011年7月6日朝刊掲載)

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