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被爆者「核の恐怖伝えた」 NPT会議に合わせNY訪問

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせ、米ニューヨークを訪れた広島の被爆者たちが21日、広島市役所で記者会見した。米国の若者たちへの体験証言などを通じ「核兵器なき世界」への思いを共有できたと振り返った。

 県被団協(坪井直理事長)の箕牧(みまき)智之副理事長(73)と、三原市の本郷町原爆被害者友の会の中村澄子副会長(81)は、日本被団協の代表団員として4月24日から8日間の日程で渡米。非政府組織(NGO)の集会や、国連本部での原爆展会場で証言した。

 記者会見で、中村さんは高校での証言の様子を紹介。「最後には涙を流した生徒もいた。放射線の怖さが少しは伝わったと思う」と語った。箕牧さんは、最終文書に合意できるか交渉が大詰めを迎えた再検討会議の行方を案じ「核兵器禁止へ、いい成果を挙げてほしい」と期待した。

 会見に先立ち、2人は、県生活協同組合連合会の代表団とともに松井一実市長に会い、ニューヨークでの活動を報告した。(岡田浩平)

(2015年5月22日朝刊掲載)

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