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鈴木京香さん 平和朗読 本川小で「おかあさんの木」 広島市中区

 俳優鈴木京香さん(46)が21日、広島市中区の本川小を訪れ、戦争で息子を奪われる母親の悲しみを描いた児童文学「おかあさんの木」(大川悦生(えっせい)著)を朗読し、平和の大切さを訴えた。

 息子7人を戦場に送るたびにキリの木を植え、無事を祈る母親の物語。5年生66人を前に鈴木さんは「戦争で死なせるために、おまえたちを産んだのではないぞえ」「きっと生きて帰っておくれや」と、わが子を思う気持ちを切々と表現。児童一人一人を見ながら読み聞かせた。

 「戦争は大切な命を奪い、みんなを悲しませる」と池田明音(あかね)さん(11)。本とキリの苗を贈った鈴木さんは「大変なことがあった街の記憶や、その事実を伝えていくことが大切」と語り掛けた。

 鈴木さんは、物語が原作の映画(6月6日公開)で母親役を演じる。この日は全国5カ所での朗読を終え、各地の児童が作った折り鶴を原爆の子の像にささげた。(余村泰樹)

(2015年5月22日朝刊掲載)

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