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継承センター構想発表 被爆者の歩み・関連資料発信 東京のNPO ネット軸に資金調達

 NPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会(東京)は23日、拠点施設「継承センター」の設立構想を発表した。2013年にまとめた基本構想を踏まえ、「継承・交流」と「関連資料の収集・発信」の2本柱。7月からインターネットを軸に建設資金を募り、実現を目指す。

 継承・交流スペースは、被爆者の歩みや運動を伝えるコーナーや、多目的室などを設ける。収集・発信スペースでは、これまでに同会が整理した日本被団協の約3千点の資料の閲覧、検索をできるようにする。

 建設場所は、都内かその近郊を想定。東京五輪が開催される20年の完成を目標にし、建設費は基本構想では数十億円。同会は、インターネットで出資を募るクラウドファンディングなどで実現を目指す意向だが、資金調達が課題となる。

 都内で開いた通常総会で、センター設立委員会の浜谷正晴・一橋大名誉教授たちが構想を説明。浜谷氏は「被爆者が高齢化し、亡くなる中、資料を散逸させてはいけない」と強調した。(藤村潤平)

(2015年5月24日朝刊掲載)

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