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「核なき世界へ 力結集」 長崎市長、山口で講演

■記者 浜村満大

 長崎市の田上富久市長が12日、山口市で講演した。「未来を生きる子どもたちのために―核兵器のない世界を目指して」と題し、市民や被爆者たち約430人に、核兵器の廃絶を訴えた。

 田上市長は、長崎への原爆投下で被爆し、全身にやけどを負った女学生や、放射線の影響で髪が抜けた少女の写真などを示し、「いまだに放射線の影響は全容が解明されていない。恐ろしい力を持っている」と強調。「核兵器は今も2万発以上が地球にある。使われないという保証はない」と指摘した。

 さらに、「核兵器は過去ではなく、今と未来の問題。大きな力を持つ市民の声を結集してほしい」と呼び掛けた。

 田上市長は、山口県原爆被爆者支援センター「ゆだ苑」など5団体でつくる実行委員会主催のピースフォーラムに招かれた。田上市長、山口県内6市町の首長、同県被団協の竹田国康会長たちのリレートークもあり、核兵器廃絶と平和に向けたアピールを採択した。

(2011年7月13日朝刊掲載)

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