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8・6に平和の調べ 萩原さん被爆ピアノ演奏 マツダスタジアムで試合前

■記者 榎本直樹

 原爆の日の8月6日に広島市南区のマツダスタジアムであるプロ野球広島―巨人戦で、試合前に「被爆ピアノ」の演奏がある。広島で8月6日のプロ野球公式戦は53年ぶり。昨年のジュネーブ国際音楽コンクールピアノ部門で優勝した萩原麻未さん(24)=安佐南区出身=が、平和への祈りを音色に込める。

 午後6時の試合開始前、萩原さんが奏でる。被爆ピアノは、爆心地の南約1・8キロの民家にあった1932年製。調律師の矢川光則さん(59)=安佐南区=が所有者から譲り受け、修復した。

 11日には、萩原さんが矢川さんの工房を訪れ、試し弾きをした。矢川さんは「球場を埋める観客が、核兵器の恐ろしさや平和の尊さを考える機会になれば」と期待する。

 市は、旧市民球場(中区)時代から8月6日を「休場日」としていた。昨年4月、スポーツを通じ平和への願いを共有してもらおうと、球場の条例施行規則を改正。原爆の日の試合開催が可能となり、今季の公式戦日程に組み込まれた。

(2011年7月15日朝刊掲載)

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