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日記や写真が語る 被爆者・家族の戦後 広島で企画展

■記者 山崎雄一

 被爆者や家族が被爆後にどのように暮らしたかを紹介する企画展が15日、広島市中区の原爆資料館で始まった。亡き父の被爆者健康手帳と日記を貸し出した辛亨根(シンヒョングン)広島韓国総領事も訪れた。

 被爆者とその家族14組にまつわる日記や写真、身の回り品の遺品など172点を集めた。辛総領事の父で元韓国原爆被害者協会会長の故辛泳洙(シンヨンス)さんの日記は1972~83年につづった3冊。被爆者救済で広島や東京、大阪へと奔走した日々が記されている。

 辛総領事は「外国人被爆者が多くいたことを理解してもらえれば」と願っていた。

 このほか被爆したドイツ出身の故クラウス・ルーメル神父の日記を初公開した。また被爆した24年後、中国新聞の紙面で初めて体験を語った政治学者の故丸山真男さんを紹介。丸山さんが陸軍情報班で被爆後の街を調査した際の写真もある。

 12月14日まで東館地下1階で開催。無料。

(2011年7月16日朝刊掲載)

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