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原爆症不認定で控訴 東広島の白内障女性

 原爆症の認定申請を国に却下された白内障の被爆者4人のうち2人を原爆症とした広島地裁判決について、認定されなかった東広島市の女性(84)が2日、判決を不服として控訴した。

 5月20日の地裁判決は女性について「健康に影響があり得る程度の線量の放射線に被曝(ひばく)したと認められる」とした一方で、老化などで発症したとみるのが合理的と判断。病気が原爆によって引き起こされたとはいえないとして請求を棄却した。弁護団は「納得できる理由ではない。高裁の判断を求める」としている。

 弁護団によると、定期的な通院がないなどとして、同じく認定されなかった残る1人については控訴しない方針。

 国側は1日に地裁が原爆症と認定した2人のうち広島市安佐南区の女性(70)について「黒い雨による被曝の影響を過大視している」として控訴している。(胡子洋)

(2015年6月3日朝刊掲載)

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