×

ニュース

被爆作家もっと知って 市民団体 広島市中区で資料展示 ユネスコ記憶遺産登録目指す

 原民喜たち被爆作家3人の創作資料を紹介する文学展が2日、広島市中区袋町の合人社ウェンディひと・まちプラザ(旧まちづくり市民交流プラザ)で始まった。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の記憶遺産として民喜たちの直筆資料の登録を目指す市民団体が、機運を高めようと企画した。14日まで。

 3作家は、民喜、栗原貞子と峠三吉。会場には、民喜が被爆直後の惨状を克明に記し、小説「夏の花」の基になった手帳のレプリカをはじめ、申請予定の直筆資料3点を複製やパネルで展示している。

 2011年に国内で初めて記録遺産に登録された、福岡県田川市の「山本作兵衛炭坑記録画・記録文書」の複製12点も並ぶ。

 主催する広島文学資料保全の会の土屋時子代表は「3人の文学者が後世に何を伝えようとしたのかを知ってもらい、記憶遺産登録への支援を広げたい」と話している。

 13日午後2時からは中区の広島YMCAコンベンションホールで、「広島の被爆作家による原爆文学を世界記憶遺産に」と題したシンポジウムを開く。(石井雄一)

(2015年6月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ