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原爆供養塔遺骨 遺族待つ816人 名簿を全国掲示

■記者 教蓮孝匡

 広島市中区の平和記念公園の原爆供養塔に納められている原爆死没者の遺骨のうち、名前が判明しながら引き取り手が見つからない816人の納骨名簿が15日、全国各地で一斉に張り出された。10月末まで掲示し、遺族からの連絡を待つ。

 市内は市役所や公民館、図書館など169カ所。中区の広島バスセンターでは、センター職員が納骨名簿を載せたポスター(縦1メートル、横0・7メートル)を出発ホーム入り口に張った。五十音順に名前が並び、当時の住所や年齢、所属などの手掛かりも記されている。ポスターを張ったターミナル課の花野祐司さん(27)は「一人でも多くの人たちの身元が判明してほしい」と話していた。

 市は1985年、全国の自治体に納骨名簿の発送を開始。今年は2515枚を郵送し、掲示を依頼した。

(2011年7月16日朝刊掲載)

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