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広島復興 心温まる交流 米在住重藤さん 市に自著贈る

 広島県出身で米国在住の舞台芸術家、重藤マナーレ静美さん(66)が3日、広島市役所を訪れ、原爆の被害に遭った本川小(中区)と米国の教会との終戦後の交流を描いた自著「48色の夢のクレヨン」を446冊寄贈した。市内の全小中学校に配られる。

 終戦直後、文房具などを寄せてもらった米国の教会へ本川小の児童が絵を送り、一部が2010年に戻ってきたという実話が題材。重藤さんが当時の児童たち約20人に取材し、14年に米国で英語版を、この4月に国内で日本語版をそれぞれ出版した。本川小に通う女の子の成長を通じ、広島の復興の様子を生き生きと描いている。

 この日、重藤さんは松井一実市長に、本の内容を説明。「子どもの視点から復興を描いた。広島だけでなく、米国の小中学生にも読んでもらいたい」と話した。(和多正憲)

(2015年6月4日朝刊掲載)

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