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原発事故の初動を批判 原医研の星教授

■記者 金崎由美

 福島第1原発事故後に福島県内で土壌の放射能汚染を調査した、広島大原爆放射線医科学研究所の星正治教授(放射線生物・物理学)が16日、広島市中区で講演。住民対応に関し政府の初動の遅れを批判した。

 広島ユネスコ協会の主催で約80人が参加。星教授は、事故直後に同原発から30キロ圏外でも局地的に放射線量が高い「ホットスポット」ができたのに、政府が直ちに避難指示を出さず場当たり的だったと指摘した。

 今後は、「住民の内部被曝(ひばく)があるかをしっかりと調べるべきだ。政府が情報を隠さないよう気を付ける必要もある」とした。

 同県南相馬市から広島市南区に避難している衣山弘人さん(53)は「避難してきた人はみんな不安。広島でも精密に被曝線量が測れるホール・ボディー・カウンターを行うなどの対応をしてほしい」と話した。

(2011年7月17日朝刊掲載)

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