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核兵器禁止条約 アート本で訴え 広島や長崎

■記者 金崎由美

 広島や長崎の若い広告デザイナー、イラストレーターたちでつくる「プロジェクト・ナウ!」が、核兵器禁止条約づくりを訴えるアート本を完成させた。タイトルは「スイッチ・オン イマジネーション(想像力のスイッチを入れよう)」。メッセージ性のある個性豊かな挿絵に、詩や世界の核状況などの資料を日英両語併記した。

 代表の安彦(あびこ)恵里香さん(32)=広島市中区=が1月に提案。東北芸術工科大(山形市)の宮島達男副学長が挿絵の応募作を審査し、掲載した31点を選んだ。

 十数人のメンバーや挿絵の作者は18日、中区内に集まり、刷り上がった本を手にした。安彦さんは「絵や詩、データなどいろんな側面から核兵器廃絶について考えられる。アート本としても素晴らしい」と感激する。

 アートディレクターの兼行明伸さん(34)=東広島市=は「核保有や戦争の背景にある疑念や攻撃性は、一人一人の心の中にもある。そのことに気付き、自分のこととして核兵器について考えるきっかけになれば」と話す。

 A5判、96ページ。千円。書店での販売は未定。安彦さんTel090(1762)4327。「ナウ」ホームページでも注文できる。

(2011年7月19日朝刊掲載)

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