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広島・長崎の若者 継承の道筋 議論 実行委発足 平和宣言作り活動へ

 被爆70年を機に、広島と長崎の若者が平和や被爆体験継承の今後について議論し、活動する「ヒロシマ・ナガサキMIRAIプロジェクト」を発足させた。自分たち独自の目線と言葉で「ユース平和宣言」を作成。5年後をめどに宣言内容の実現を目指す。(二井理江)

 発起人は、広島市在住の企画制作会社社長渡部久仁子さん(34)と、長崎市出身の医師茅野龍馬さん(30)。世代を問わず無関心層が多い中、20~30代が中心になって平和な未来について話し合う。キャッチフレーズは「広島・長崎の~日本の~世界の~『未来』を『本気』で考える若者のプロジェクト」。

 実行委員は現在12人。広島、長崎とも大学生から社会人までさまざまだ。さらに輪を広げて、20人程度にする。プロジェクトは、実行委員がテレビ会議や実際に集まって話し合いを進め、8月15日に「ヒロシマ・ナガサキ ユース平和宣言2015」の草案をホームページなどに掲載する。10月10日に、広島市東区の同区民文化センターで公開ディスカッションをした上で、12月に正式な宣言を発表する。

 宣言は、期限を定めて実現できる内容にする方針。その後、各自が個人やグループで実現に向けて活動し、毎年、進み具合を報告する。国境を越えた協力もしていく。

 「何が大事か、いろいろ話し合う。やるべきことを見つけて主体的に動けば、継承につながるはず」と茅野さん。渡部さんは「広島、長崎が互いにライバル視するのではなく、若さで前に進めたい。皆が本音で意見を言えたらいい」と話している。広島オフィスTel082(502)6304(ANT―Hiroshima内)。

(2015年6月8日朝刊掲載)

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