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汚染わら餌の牛肉 広島県内7トン流通

■記者 和田木健史

   放射性セシウムを含む稲わらを肉牛に与えていた問題で、福島県須賀川市から出荷された汚染の疑いがある牛肉が広島県内で約7トン、山口県内で約11トン流通していたことが19日、分かった。兵庫県西宮市の食肉処理場から出荷されていた。同市から両県などに連絡があった。山口県は流通した1頭の肉を検査し、食品衛生法の暫定規制値以下だった。

 広島県などによると、約7トンは全て広島市西区の卸売業者が購入。4月14日から7月18日にかけ、広島市内の飲食店や食肉販売など35業者に約6.2トン、三原市の食肉処理業者に約0.6トン、呉市の食肉販売店に約70キロを卸していた。

 西区の卸売業者は肉の一部を在庫として保管していた。広島市保健所は、この肉の提供を受けて神戸検疫所に放射線量を検査してもらう。三原市の食肉処理業者は約0.35トンの在庫を返品する意向。呉市の食肉販売店は全て販売していた。

 山口県によると、約11トンは59頭の牛肉。西宮市の卸売業者からスーパーなど18業者に4~7月に納入された。業者は岩国、柳井、下松、周南、山口、防府、宇部、下関の8市にある。県は、59頭のうち山口市の業者が保管していた1頭の肉を検査。暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)の10分の1以下の42ベクレルで、安全性に問題はなかった。

(2011年7月20日朝刊掲載)

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