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戦争伝える 12映画館連携 広島県内で今夏 7作品上映 高校生以下招待 監督トークも

 広島県内の12映画館が7~8月、「戦争と平和」をテーマにした作品の上映会を通じ、戦争や被爆体験を次世代へ伝える初の取り組みをする。対象は高校生以下で無料招待し、上映前には監督たちを招いた講座を開催。被爆70年の今夏、ミニシアターやシネコンが協力する全国的にも例がない企画が実現する。

 上映作品は、広島出身の新藤兼人監督「原爆の子」▽「アオギリにたくして」▽「聯合艦隊司令長官山本五十六」▽「ヒロシマ・ナガサキダウンロード」の旧作4本と、今年公開の「野火」▽「おかあさんの木」▽「あの日の声を探して」―の計7本。7月11日~8月25日、各館が1作品を1回上映する。監督やプロデューサー、館主たちによる講座も同時に開き、平和への思いを深める。

 主催する広島県興行生活衛生同業組合の蔵本順子理事長は「広島を再生させようという市民パワーを後押ししたものの一つが映画。戦争や原爆を知らない若者が増える中、劇場という非日常空間で作品を鑑賞することで、若者に何かを感じてほしい」と力を込めた。

 無料招待は先着順。各劇場に往復はがきで申し込む。上映館の問い合わせは同組合Tel082(293)9919。(余村泰樹)

(2015年6月10日朝刊掲載)

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