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米軍機の低空飛行 中止求める 廿日市市、「爆音」相次ぎ

 広島県廿日市市は9日、米軍機による低空飛行訓練の中止を求める要請文を米軍や日本政府などに送った。市が独自設置している市内3カ所の騒音測定器のうち、市北部の吉和地域で先月末、96・4デシベルを記録。9日朝にも沿岸部で目撃情報が相次いだことなどを受けた。

 市総務課によると、吉和市民センター屋上で5月29日、電車が通る時のガード下に近い96・4デシベルを記録。5月は70デシベル以上の騒音を計19日記録しており、要請文は「地元住民に与える影響を最小限にするとは言いがたい状況」と指摘した。

 また9日午前7時ごろには同市沿岸部の阿品台市民センター屋上の測定器で78・6デシベルを記録。複数で飛行する航空機の目撃情報が同市廿日市地域から6件寄せられた。「会話が寸断されるような爆音」として、訓練の中止などを求めている。

 吉和地域は西中国山地の訓練空域とされる「エリア567」の一部。市は吉和地域、阿品台地区、佐伯地域に測定器を設置しており、昨年度に70デシベル以上を記録した件数は計706件に上った。(長部剛)

(2015年6月10日朝刊掲載)

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