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核軍縮への道 識者らが議論 広島 130人参加

 核軍縮をテーマにした公開セッションが10日、広島市中区の広島国際会議場であり、学識経験者や外務省の担当者が今後の展望などについて議論を深めた。被爆70年記念事業の一環で、国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所(中区)と中国新聞社の主催。

 約130人が参加。ストックホルム国際平和研究所(スウェーデン)のタリク・ラウフ氏たち4人が、核拡散防止条約(NPT)再検討会議の評価や国連の役割について討議した。ラウフ氏は「世界には1万6千の核弾頭がある。世界のリーダーが広島に集い核兵器がもたらす危険性を話し合うべきだ」と述べた。

 「核軍縮は実現するのか」との来場者の質問に、元日本軍縮学会会長の黒沢満・大阪女学院大大学院教授(軍縮国際法)は「イランに核軍縮の動きがある。米国とロシアの関係改善もポイントだ」と指摘した。

 参加した広島女学院高2年の伊藤香奈子さん(16)=西区=は「多くの人に被爆地を訪れてもらうことが核軍縮の第一歩なのだと感じた」と受け止めていた。

(2015年6月11日朝刊掲載)

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